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映画「アルキメデスの大戦」を観てきた感想 #アルキメデスの大戦

Written by takashings posted on 7月 26, 2019 in 映画

2019年7月26日公開の映画「アルキメデスの大戦」を観てきました。

菅田将暉主演の戦争を舞台にした同名の漫画が原作の実写化です。そして、柄本佑、浜辺美波と若手俳優陣に加えて、笑福亭鶴瓶、小林克也、小日向文世、國村隼、橋爪功、田中泯、舘ひろしと大御所俳優陣が脇を固めます。

あらすじは、以下の通り。

昭和8年・1933年、第二次世界大戦を前に国際連盟からも脱退した日本んひあ超大型戦艦の建造計画が持ち上がっていた。しかし、そこに海軍の少将である山本五十六(舘ひろし)は航空母艦がこれから必要だと進言するが、他の上層部メンバーは超大型戦艦の建造計画を支持していた。
超大型戦艦の建造計画に異を唱える山本は超大型戦艦の建造計画の費用が莫大にも関わらず、破格の価格で見積もり計算されていることに目を付け、不正が存在するのではないかと勘付く。そこで、山本は天才数学者である櫂直(菅田将暉)を招き入れ、不正を暴くために超大型戦艦の見積もりをして欲しいと依頼する。しかし、櫂は初めは断っていたものの「無駄なお金が戦艦に投資され、日本はいずれアメリカと戦争をしてしまう」と危機感を抱き、協力をすることに。
期間は2週間。それまでに見積もりを出して、不正を暴きたいと山本は櫂に伝えるが、櫂の前に様々な障壁が立ち塞がる。。。

ざっくり言うと、

  • 合見積取ったら、相手の会社がめちゃくちゃ安く見積もり出してきたわ!
  • あそこまで安く出来るのなんかおかしくない?
  • よっしゃ相手の見積もりがなんで安くできるのか調査したろ!!

というようなストーリーです(大筋間違っていないと思います)

結論から言うと、面白かったです。
エンジニアを仕事としている人にとっては、ストーリーを実際の業務や事例に置き換えると、めちゃくちゃ共感できるところがあると思います。

今作は史実に基づくフィクション映画ということで、歴史好きにはかなり見応えがあると思いました。ストーリーは主に菅田将暉を中心に描かれていくのですが、菅田将暉ファンなら十二分に堪能できるぐらいの菅田将暉押しでした。
菅田将暉のパートナー役の田中正二郎役の柄本佑の存在感も良く、この作品のキーパーソンとなる平山忠道役の田中泯が個人的には特に良かったと思いました。

映画はサスペンスではなく、菅田将暉演じる櫂が不正を暴くためにどのように問題を解決していくさまをなぞっていく形式。
また、映画の終わりの方には様々な伏線が回収されていき、いわゆる王道な展開をそのまま突き進むのではなく、こう来ましたか…と展開が最後まで見逃せないものになっています。

また、今作は山崎貴が監督、脚本、VFXを担当。VFXは白組。この流れからして、VFXガンガンで、派手な感じになっているんだろうな、と思ってましたが、それは最初の方だけ。どちらかと言えば、極力VFXを避けた演出で、なるべくリアルな表現が中心だった印象です。
そう思うのは、映画の前半と後半に出てくる軍事会議シーンにすごく力を入れていると感じたからです。ここのシーンはとても良かったです。超大型戦艦を建設したい派と反対派が拮抗しているさま、時々本筋から外れて議論していくさまは「ああ、こういう会議あるわ」と共感できるところもありました。また、菅田将暉が黒板に書いていく「間」がすごくリアルで、好きなシーンです。ひたすら計算をしていくところはリアル感がすごく出ていたと思います。

寄生獣の実写化で山崎貴監督にはちょっと危険な匂いを感じていたのですが、今作は良かったので、ホッとしている自分がいます。

映画の終わり方には好き嫌いは別れると思いますが、わかりやすいテーマであり、今の日本という時代を映し出しているとも思ったので、良い映画だったと思います。
原作は読んでいないのですが、未読でも十二分に楽しめる映画でした。



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